Serve One Another

天網恢恢疎而不漏

「外国人材」を巡る二重の不幸(1)

日本経済新聞30年12月23日版より 「ナゼ日本人ハ正月休ムノニ、私タチ休メナイ。」 『レ・ミゼラブル』や『蟹工船』で描かれた工場労働者の風景を連想させる台詞だが、これが平成30年の日本だというのだから、驚きを隠せない。 安部政権は早々に改正…

ブラック企業に関する基本的な考え方(2)

# ブラック企業に関する基本的な考え方(2) 和戦いずれか ゴールを決める ゴールは,原則として「退職和解」であるべき (前回の記事) 和戦いずれか ブラック企業の被害を受けたことに気がついたら,ひとまず,この被害を回復するために立ち向かうか,あ…

ブラック企業に関する基本的な考え方(1)

ブラック企業に関する基本的な考え方 はじめに ーーしまった。うちの会社は,ブラック企業だ。 こう感じたとき,まずは,どう動くべきだろうか。 気付くのは早ければ早いほどよいが,実際には会社に洗脳されていて,これが遅くなってしまうことも多い。 諦め…

日本企業と若年労働者の未来について考えてみた

・今後の労務政策においては,時代情勢の変化によって社員の労働生産性が大きく変化することを前提として,年金型の前借り・先払いといった,高度の安定性を前提としたシステムを最初から作らないことが大事

なぜ犯罪が起きるのか

なぜ犯罪が起きるのか。先日,非常にシンプルな答を思いついた。 確実に, 自身の生産力を超過した利得を得られるからである。 ひとは,(ルミネエストで買い物をするために?)限られた時間でより多くの利得を得ようと,必死に励むものであるが,普通の方法…

*******と*****社長から学んだ,ちょっとしたこと

今日は,珍しく,筆者の前職である*******と*****社長から学んだことをひとつ,書き出してみたい。ちなみに,以下のこと以外にも,非常に研究熱心であることは大きな美点だと思うが,これは論証を俟たないことなので,ここでは言及しない。 自慢…

狭小住宅をやめるとわかること

前回に引き続き,狭小住宅をやめることのメリットについて話したい*1。 実家に居たころはそれなりに趣味があったのに,今や「無趣味だ」との非難をほしいままにしている筆者であるが,最近,重要なことを思い出した。なんと,「分からない事は,暇な時間があ…

メモ……最近見聞した,議論に負けないための方策

※全然お勧めしません。次回記事の下準備と,自分用のメモ書きとして。 1・抽象的な議論に対して個別具体的な例外を持ち出し,個別具体的な例外が解決されるまで,抽象的な議論を拒む 例: 「ネコは夜行性であるかどうか」という議論に対して: A:ネコは夜…

最近の保守政治家について思うこと

ちかごろ,杉田水脈議員や片山さつき議員の話題が,絶えない。 女性の社会進出が足りない,もっと管理的地位に就かせろと言っていた人たちに対する,安倍首相一流のパンチが効いた皮肉,換骨奪胎だと思う。 元来,筆者は保守的な考え方を持っている。 まずも…

狭小住宅の弊害

なんだか真面目くさったタイトルだが,今日は狭小住宅の弊害について語りたい(明日以降,久しぶりに鳥商の話も続編を書くつもりだ)。 東京都では,家賃の高騰が続いている。筆者も東京に実家があった時期がかつてあったのだが,それ以後は高知市薊野という…

32ヶ月前の裏アカで自分を見つけてしまった(無修正)

衝撃的な日である。 じつは,Twitterの隠しアカウントを発掘し,32ヶ月前の自分を発見してしまった。 記憶している限りでは,もっとも不幸感の強かった時期である。三鷹市の土佐寮という県人寮で,自ら買い入れた多数のゴミに囲まれ,休日は,昼の…

他人の生い立ちは圧縮ファイル

私は,他者との関わりが,極めて希薄である。 今に始まった事ではない。小学校高学年のあたりから,そうなのである。思えば,小学校5年生以降,誰かを遊びに(「会わないか」,と)誘ったことは,数えるほどしかない。 ・小学校5年頃,板橋区成増在住の友…

現実を現実として受け止める「ちから」

……上の記事を,読んだ。 お世話になっている弁護士屋さんが書いた記事だから読んだのだが,刮目すべきは,次の部分だろう。 私も、かつてある事案で、同様の言い訳を会社からされ、相手に弁護士がついてもその言い分を崩さなかったので、「このままでは差し…

「危険の提供」としての団体行動権

さて,先般述べた事情によって労働運動に(やむなく)関係する事になったが,これには気付かされる所が多かった。 危険の提供 労働組合は一般に,団体行動権というものを憲法上保証されている。これによって,社前集会(会社の前でナゾの集会が開かれること…

誰がこんな奴にごめんなさいするか

3月初頭のことである。 世間が花見やら桃の節句やらで騒々しい中,私は絶望の日々を送っていた。 上司や同僚が(特に理由がないのに)引き起こした様々な問題。社内政治。突きつけられる無理難題。 私はすっかり打ちのめされ,しかし投げ出すわけには行かな…

職場の「インフルエンサー」と法治主義

ここのところ、個人的な事情から、労働問題について種々詳しく調査している。その結果、労働問題発生の原因と、自分自身の生き方について、多少の発見があったのでまとめてみたい。 労働問題は面白い 労働問題は「面白い」。なぜならば、契約の当事者が期待…

働く喜びについての中間報告

2年ぐらい手掛けていた経営者業(自営業)を、名実ともに手放すことになった。プライベートの場ではないからあまり仔細には書けないのだが、ぶっちゃけ、めっちゃ嬉しい。そもそも、(当時)20歳で「社長」なんて違和感満載で、気持ち悪すぎる。誰かにそう呼…

転売的アプローチと発明的アプローチ

ベンチャーやらスタートアップやら色々うるさい時代における、富の源泉について考えている。 この懐かしい記事では、いわゆる付加価値はどのように定義可能かということについてちょっとだけ考え始めている。面積を最終商品の価値とした時の、レーダーチャー…

人生経営のススメ(2)商社マンと比較してみる

前篇に引き続き、個人の収益性を時間軸で評価する話を続けたい。 企業会計の価値は、それを以て他社との比較に活用できるという点である。いうまでもなく、各社がてんでんばらばらの基準で自分勝手に会計評価をしていれば、投資や融資の判断に利用することが…

「人生経営」のススメ(1)

個人の生計は、企業の経営とほとんど同視することができるし、むしろ、同視するべきである—そう表現すれば、多くの人は驚くだろうか。 しかし、小さいながら会社を経営して一年半になる今、両者の境界線は私にとってますます曖昧になってきている。今回から…

「最悪の青春時代を送る七つの方法」

とても久しぶりに自分の時間が持てたので、少し過去を振り返って反省点をシェアしたい。以前の記事とは少し毛色が異なるが、ぜひ公衆に共有すべき、価値ある失敗集だと思っている。題して、「最悪の青春時代を送る七つの方法」。ご笑覧あれ。 1.ツイッター…

「正義」を手放すことは怒りを手放すこと

最近、一向にブログの更新が滞っている。 もともとは社会正義の存在を信仰して始めたブログなので、社会正義よりも結果、金銭を崇拝する生活に切り替われば更新が難しくなるのは当然のことかもしれない。気がついたら、はてなの契約更新さえも怠っているあり…

続・商品価値を分解する

商業をやってみて気がついたのであるが、事業上購入するものや仕入する商品についても、(消費者ではないのに)消費税は徴収される。ただし、商品を再度販売する場合は購入者から消費税が徴収でき、赤字で販売する*1場合以外は徴収する消費税額の方が多くな…

転売と生産、価値の付加および剥奪

「転売業」という言葉から多くの人が連想するのは、おそらく「せどり」や「ダフ屋」のような、いかにもゴキブリ業といった感じのビジネスかもしれない。 しかし、実際には世間におけるビジネスの大部分が「転売業」にすぎない。ソフトバンク光、NURO光はソフ…

『青年社長』から学ぶ―ワタミはなぜ「ブラック企業」となり、しかも失敗したのか

ワタミの凋落が話題に上って久しい。昨年は110億円を超える経常赤字をマークし、虎の子であった介護事業の売却を余儀なくされた。 今後はファミレス型の総合居酒屋を取りやめ、専門店への改装を進めていく方針ということだ。しかし最新の第一四半期決算でも5…

「可能性のポリティクス」の社会活動論

Abstract 人は自己保存の欲求に従って行動する主体であり、ある財や行為が自らの生存可能性に与える影響を限定合理的に評価して絶えず行動を最適化している。生存可能性は効用そのものであり、それゆえ、個人が生存可能性の一部分を犠牲にして「支払い」を行…

同性婚の不可なるを説く―再生産を巡る報酬的秩序の観点から

Abstract 現在我が国においては、同性愛者であっても養子縁組によって婚姻と同等かそれ以上の実際的なメリットを享受することができる。それでもなお同性婚が要請される理由は、婚姻が単に経済的なメリットをもたらすに留まらず、当事者間に精神的な満足を与…

クリティカル・シンキングってなんだ?―ICUに潜む"ignorance"を検証する

話題を呼んでいるフロリダの銃乱射事件について、国際基督教大学の、とある卒業生がこんな投稿をした。 6月13日(月)15時07分 あまりこんなことを投稿したい訳では無いけど、さすがに日本のメディアのignoranceに我慢できなくなって、、、 Firstly, rest in p…

自由恋愛主義はジェンダー・ロールを強化する(改)―多様な供給と一様な需要

高齢者層ほどジェンダー・ロールをはじめとする伝統的価値観に親和的であり、若者ほどそうではない。この考えはよく普及している割には、その原因を問われる機会に乏しい。たしかに、30年ほど前の日本において高齢者・年配者と言えば「戦前生まれ」「昭和一…

「相対的信仰」の欺瞞とICUにおける学問の理不尽性

※極めてローカルな話題となりますことをお許しください つい先程まで、シンポジウム「宗教間対話による特別シンポジウム 生きる指針 Hidden Compass of Life」を聴講していた。 無神論者であるライアン・ワルド氏が欠席されたのが非常に残念であったが、質疑…